pixiv SUMMER BOOT CAMPに参加させていただいた話
先日、ピクシブ株式会社さんのサマーインターンシッププログラム、「pixiv SUMMER BOOT CAMP」に参加させていただきました。
このプログラムはいわゆる「業務参加型」インターンであり、実際にサービスの開発・運営をされている社員さんのチームに参加して、自分も開発の経験ができるというものです。
なお、「業務参加型」の他の種類としては、学生と社員さんでチームを組み何かを短期間で制作する「ハッカソン型」、社員さんの話を聞いたり社内見学をするような「見学型」などがあります。「業務参加型」は実際にその会社の風土や技術に触れることができるという貴重な機会である反面、参加できる人数が物理的に限られるものです。
おすすめポイント
今回のインターンのおすすめポイントを列挙していきます。
もしこれを見てオッとなったら来年是非応募しましょう...!
オフィスがきれい
ピクシブさんのオフィスは3年前に現在の場所に移転しました。
特徴的な長机が話題になったのでご存知の方も多いかと思われます。それだけでなく、レゴブロックのようなソファー、ところどころに大きく飾られているイラストレーターの方のイラストなど、まるでおもちゃ箱の中身のようなわくわくするデザインです。
さらに昨年度、新しく1フロア(6階)が増設されました。こちらはビビッドなデザインとはうって変わって、木組みのナチュラルなデザインです。まだ新しいからか、中に入った時に木の匂いがしました。
画像検索でもそれなりに出てきますが、その場で実際に社員さんが仕事されている姿も是非見てみるとよいです。一般的な「オフィス」を想像していると度肝を抜かれます。
インターンでどちらのオフィスを使わせてもらえるかはコースによって変わります*1が、どちらにも一度は入ることができます。
本格的に「業務参加」ができる
「業務参加型」を謳うインターンは数多くありますが、その中でも「参加」の濃度がとても高いプログラムであったと思います。
私の例を挙げると、マーケットサービスである「BOOTH」の開発チームに参加させていただき、5日間社員さんの隣の机で(!)開発させていただきました。(初日は開発環境のセットアップに充てられていたのですが、私はメンターさんが事前にセットアップをしてくださっていたので初日からスムーズに開発に入れました。とてもありがたかったです。)わからないことがあれば近くの社員さんにお話を聞けたり、一緒にお昼を食べたり、近くでサービスの仕様に関する会話がされているのを聞けたりと、まるで本当に入社したのかと錯覚するほどの距離感でした。
開発に関しても、実際に社員さんが使われているのと同じテスト環境・Gitリポジトリ*2で、pushすると社員さんからレビューしてもらえます。
このレビューがとてもありがたく、普段の個人開発なら気づかない、気づいても「まぁいいや」で済ましてしまう無駄のあるコードや仕様の穴の改善策を教えていただけるのです。このインターンに参加して最も価値のあったものは、ここで教えていただいた知識なのではないかと思います。*3
自分がいつも使っているサービスを「開発者の側から」ちょっとだけ触ることができる、とても貴重な機会でした。
適度なミッションで目に見えた「成果」を出せる
インターン期間中は一人ずつ「課題」を渡されます。参加者はこの「課題」を期間を通して解決していく、というのが主な内容となります。これは例えば
- サービスに〇〇という機能を追加する
- △△という課題を解決する
- アプリの改善点を考え、それを実現する
などになります。
私が行なった課題は「BOOTHのトップページに『特集』の商品をいくつかピックアップして表示する」というものでした。『特集』というのは同ジャンルの商品をまとめてプロモーションするもので、「コミケ特集」「アナログゲーム特集」のようなものです。
実際に行なった変更はコード量ではそれほど多くはないのですが、「どこに表示するか」「いくつ表示するか」「商品はどのように選ぶか」など、社員さんとよく話し合いながら決めていきました。
上記の機能は現在(2018年9月12日)、BOOTHの実際のページに反映されています。
機能のデプロイ後、社員さんにGoogle Analyticsを見せていただいたのですが、自分の開発した部分が「いくら閲覧数を増やした」というのを見るのは「作品が完成した」という達成感とはまた別の嬉しさを感じられます。オススメです。
最終日には全ての参加者さんが成果を発表するのですが、全員が明確な「成果」を出していたのが印象的でした。
例えば3D・VRコースではVRoidにVIVEを用いたVR機能を追加したり、機械学習コース*4では属性からイラストを作成する生成器を開発したりと、どれをとってもわくわくすると同時に「インターンでここまで触らせてもらってよいのか?」と思えるものでした。
課題設定に関しても、確実に成果を生み出せる一方で「物足りない」と思ってしまうことも決してないような、絶妙なものでした。普段からサービス開発に携わっている方々が本気で考えてくださった課題だけあり、その点は心配はいりません。
期間が短くスケジュールを入れやすい
期間は5日間(土日を挟んで1週間)です。
これは、1dayインターンを除けばかなり短い部類に入るかと思われます。更に前後半2つのスケジュールが用意されているため、「インターンをたくさん受けたい!」という大学生、院生の方々にとってはスケジュールの融通が効きやすいのではないでしょうか。
ちなみに、ある程度落ちることを前提に「せっかくだから」と大量に数週間レベルのサマーインターンを受ける方をちらほらと見ますが、個人的にはあまりおすすめしません。思わぬ大学の予定が入ったり、インターン同士がかぶってしまいキャンセルすることになったり、環境が頻繁に変化することから精神的なストレスを抱えてしまうというケースをよく見ます。
「いろんな会社の風土を知りたい」ならば短めのインターンを複数受け、「がっつりと業務体験したい」ならば長めのインターンを一つか、多くても二つ受ける程度が良いと思われます。双方を追求しすぎて結局だめにしてしまわないようにしましょう。
ただしこの反面、「せっかくの機会なのに短すぎる」という声が参加者さんからも社員さんからも多く聞かれました。もう1週間あればもっとすごいことができた、と悔やむ声もあったため、もしかしたらいずれ伸びたりするかもしれないです。
結論
というわけで、私のような
- Webサービス開発に興味がある
- 実際に自分でも個人開発している(が、チーム開発は未経験か経験少)
- 自分が普段使っているようなメジャーサービスのソースを除きたい
といった人間にとっては、この「pixiv SUMMER BOOT CAMP」はとても楽しいものでした。
是非この記事を見てピンときた人は応募しましょう!
最後になりますが、今回のプログラムでいろいろと助けていただいたメンターさん、BOOTHチームの皆様、人事の皆様、全ての社員の皆様、ありがとうございました。